批評なきカートゥーンのゆくえ 風刺滑稽画はいかに生き残れるのか?


批評なきカートゥーンのゆくえ 風刺滑稽画はいかに生き残れるのか?
小山 昌宏 著

出版社:汎工房
四六判、180頁、価格:1700円(本体)
発売日:2023年03月31日

内容紹介
本質を描かない日本のひとコマ漫画、もはやカートゥーンは途絶えたのか?
風刺滑稽画の成り立ち、海外のカートゥーン、そして今の日本のひとコマ漫画の現状からひとコマ漫画の社会風刺の可能性と、今こそ表現されるべき風刺滑稽画を問う。

目次
第1章 カートゥーンにまつわる6つの批評
・カートゥーンは本当に「マンガ」なのだろうか?―マンガとカートゥーンの長くて遠い間柄について
・カートゥーンの現在―ひとコマ漫画の「定型化」と「重層化」について
・「風刺」は「笑い」の後からやってくる―新旧「カートゥーン」に流れるユーモア
・宮武外骨と赤瀬川原平の風刺度と時代性―ジャーナリスティックな風刺画を待ち続けて
・風刺滑稽画(cartoon)におけるモードの温度差―Paulo, BLU, Banksy の風刺「壁画」と日本の「壁画」制作について
・風刺画の現前性と公共性についての覚書―「ムハンマド風刺画」から「シャルリ・エブド」襲撃事件へ
第2章 日本におけるカートゥーン・ルネサンスは可能か?―風刺精神の衰退にともなう「社会文化」空間の変容―
第3章 カートゥーンにみる「笑い」の真価―ひとコマ漫画における笑いの効力とは何か―
第4章 ひとコマ漫画集 書評
・西田淑子『残念無念な男たちコレクション』
・ウノ・カマキリ『JAPAN as SAMURAI THE CARTOON OF JAPUNCH』
・坂井せいごう『ヒトコマ漫画 みんなガンバレー!』
・橋本勝『絵本 脱原発憲法』(メッセージ:小出裕章)
・木南精示 私家版『長生きしたって ちっともいいことねえじゃねーのとおなげきのアナタに贈るマンガ集』『ヒトコマ日和』
・クリ・ヨウジ『CRAZY MANGA』
・AHAHA! ジョルジュ・ピロシキのひとコマ漫画GALLERY
・『武田秀雄の世界 オレは漫画家だ、芸術家なんかじゃない!』
・THE ARTWORK of JAPUNCH『IMAGINE』
・Keigo『#ケイゴ式』
・『所ゆきよし漫画集 9』
・山口マサル『ToLiI 鳥居をつくろ』
・ヒサクニヒコ『ボクの好きなシマウマ―サバンナからの伝言(Letter from SAVANNA)―』
・江戸川五郎『EDOGAWA GORO/江戸川五郎』
・日本諷刺画史研究会 清水勲『保存版 諷刺画研究』

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