『少女雑誌に見る「少女」像の変遷―マンガは「少女」をどのように描いたのか―』


中川裕美
出版メディアパル
2013年4月10日発行
定価:2400円
ISBN978-4-902251-24-1

[目次]
はじめに
序章 「少女」研究の理論と方法
1.本書の枠組み
2.「少女」に関する先行研究

第1章 「少女雑誌」の誕生
第1節 「少女」の誕生
1.未分化の時代―「少女」誕生以前―
2.雑誌『少年世界』について
3.「女子専用記事=少女欄」の登場
4.「少女欄」が描いた「少女」像
5.『少年世界』が形成したジェンダー
第2節 少女雑誌の誕生と「少女」像の形成
1.「少女のための少女雑誌」の誕生
2.少女雑誌が規定する「少女」像の変遷
3.モデルとしての「少女」像
4.表象と実体の間に表出する「少女」
第3節 戦時下(1938年~1945年)の「少女」表象
1.「叙情の美」から「少国民」へ
2.『少女倶楽部』表紙絵の分析
3.表紙絵にみる「戦時下の理想的な少女」像
4.プロパガンダとしての「少女」表象

第2章 子ども雑誌の戦後―少女小説から絵物語、マンガへの変遷―
第1節 占領下の子ども雑誌
1.GHQの検閲統制
2.雑誌の自由化と「戦犯」としての講談社
3.雑誌の創刊ブームとGHQ統制からの解放
第2節 戦後少女雑誌の始まり
1.戦後少女小説の定型
2.挿絵画家たちの隆盛
3.視覚化する少女雑誌
第3節 ストーリーマンガの登場
1.手塚治虫が少女マンガにもたらしたもの
2.『リボンの騎士』にみるジェンダー表象
3.「女性マンガ家」の登場
4.少女マンガ雑誌の誕生

第3章 少女マンガが描いた「少女」像
第1節 少女マンガの「戦う少女」にみるジェンダー規模
1.「少女マンガ」の成立
2.少女マンガに描かれた「戦う少女」表象
3.ジェンダー・カテゴリーの再構築
第2節 ゼロ年代の少女マンガが描く女性像
1.自己肯定のための物語
2.『NANA』におけるジェンダー表象
3.『NANA』にみる少女の内向化と保守化

終章 「文化としての少女」への考察
1.「少女」が意味するもの
2.「少女」研究に残された課題

あとがき

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